理事長所信
2023年度
一般社団法人カシオペア青年会議所
第54代 理事長 清水 大徳
2023年度一般社団法人カシオペア青年会議所
理事長所信
(一社)カシオペア青年会議所2023年度理事長
清水 大徳
はじめに
私が青年会議所(以下JC)に入会して5年、まさか自分が理事長という大役を預かることになろうとは、夢にも思っていませんでした。53代続いてきたカシオペアJCの理事長となることの重みを噛み締め、務めていきたいと存じます。
私が故郷に帰ってきたとき、世間では声高に消滅可能性都市が叫ばれていました。過疎化、少子化によって、将来的に運営が難しくなる自治体が多数予測されていました。それはこの東北、カシオペアの地でも例外ではありません。多くのJCメンバーがそうであるように、私がJCに入会した動機は、少しでもカシオペア地域に貢献したいという思いで入会いたしました。
そしてJC活動を行っていく中で地域で活躍する多くの方や先輩方にお会いし、JC活動の意義を知っていきました。それは、事業を通して我々メンバー自身が成長をしていくということであり、地域と共に成長していくということです。これからも地域の更なる活性化に向けて身を粉にしていく所存であります。
会員拡大について
まず、今後のJC運動において会員拡大という活動が必須となります。なぜなら我々JCの活動は、それぞれが手に職を持っているという状況である以上、全員が一緒に活動できるということは稀であります。もちろん片手間ではなく、それぞれのメンバーがそれぞれの職掌を全力で行っておりますが、それでもなお状況が許さないときがあります。
そんなとき、信頼できる仲間に託すということも一つの手段となります。自分でなければいけない、その人でなければならない、そういった属人性の強い組織は硬直化することがあります。誰かが負担を一手に引き受けるのではなく、皆ができることをやり、重荷を分かち合い、ひとつの事業を達成する、これが私の理想とする組織であります。会員拡大を目指していくには、他委員会と連携が欠かせません。情報発信の強化やまちづくりといった機会を逃さず、JCの周知を進めていきます。JCに在籍しているメンバーは地域のリーダーたり得る人材です。みんなで一つの事業を達成した経験は将来大きな財産となります。この経験を共有し、また多くの方と共感できるよう、会員拡大を目指していきます。
まだまだ地域に眠る、地域を担っていく人材は大勢いるはずです。そういった人材を見出し、JC活動の意義を理解してもらい、そして一緒に活動する仲間を増やすことが、今後のJCには必ず必要となります。そのために、横に広くつながりを増やしていくことを目標とします。
総務広報について
昨今声高に上げられる課題として、情報発信の強化が挙げられます。近年はインターネットの普及により、様々な情報発信がしやすくなっておりますのでそういったweb媒体を活用してJCの情報発信をしていきます。のみならず、コミュニティFMを総務委員会の職掌とすることで、インターネットとラジオを連動していきます。
そしてJCと地域とが連携・協働し、今まで以上に地域に根差した情報発信を目指します。我々の活動を広く発信し、親しみやすく分かり易いJC活動を目指します。
そして今年度は県議会議員選挙や自治体首長選挙が予定されているため、公開討論会を企画、運営し、立候補者への理解を深めていきます。地域に密着した討論会を行うことにより、投票を行う地域の方の判断の一助といたします。公開討論会は選挙が無くては行わないため、立候補者の人柄を知るまたとない機会となりますので若い住民へも積極的に周知していきます。公開討論会を行うことによって、自分たちの手で自分たちの代表を選ぶという関心を高めていきます。
また同時に、JC内部の円滑な運営を目標とし、メンバーの皆を相互に支える活動を展開していきます。JCのセレモニーは、JCの理念を確認する大事なものです。毎月の例会でこれを唱和することにより、我々はJCの理念からぶれることなく事業を行っていきます。
事業・例会の出席率の向上や、スムーズなセレモニー運営をすることでメンバーがJCの意義を理解し、組織の土台をより強固にしていきます。円滑な運営こそがJCの組織、ひいては事業を支えていきます。
まちづくり事業について
皆さんの、そして私たちの求める街の姿とはいったいどのような形でしょうか。我々のふるさとであるカシオペア地域が今後100年続いていくためにできることを、地域の皆さんと共に考えていきます。
JCには、「まちづくりとは、人づくりである」という言葉があります。カシオペア地域を構成する一人ひとりが成長することができる事業を考え、実行していきます。一人ひとりが成長することで地域に賑わいを創出し、地域自体の成長を目指していきます。
過去の事業においてJCが行ってきたことは、しっかりと地域の方に根付いています。子供たちや地域住民の声を感じることができることもたくさんありました。
また、今後目先ではなく、中長期的視点から未来のJCを考えたとき、事業とはどうあるべきなのか、今一度熟考していくことも大切です。それは地域のためであり、私達の次の世代のためです。中長期の視点はこれからの事業構築に必ず必要となります。我々は53年続いてきたJCの理念というバトンを、次の50年のために渡していけるよう事業を行っていきます。
結びに
私は高校時代、バレーボール部でリベロのポジションを務めていました。バレーボールは、レシーブをし、トスを上げ、アタックを打つという競技です。どんなに優秀なアタッカーがいても、土台が貧弱では点をとることはできません。JCも同じで、優秀なメンバーが多くそろっていようとも、基本的な土台がしっかりとしていなければ事業を成功させることはできません。
我々は人間に平等に与えられた24時間という時間を使い、なんとか仕事の都合をつけ、JC活動を行っています。そんな時間が無為でいいはずがありません。地域に奉仕し、そのうえで自己成長をするのがJCであるはずです。一年という限られた期間の任期である単年度制というJCの強みを生かして、メンバーに多くの経験してもらい、スキルアップしていくことを目指します。自分たちの立っている土台、ひいては地域の課題をしっかりと再確認し、少しでも課題の解決に向かい次年度の55周年につなげていきます。スローガンの「脚下照顧」という言葉は足元をしっかりとよく見るという意味です。地域の課題を受け止め、次の飛躍のためにもしっかりと踏ん張れる土台をつくる一年といたします。