~歴史を受継ぎ、更に一歩~

 

  理事長所信

 

  2024年度

  一般社団法人カシオペア青年会議所

  第55代 理事長    駒木 彬了

2024年度一般社団法人カシオペア青年会議所

理事長所信

2024年度 (一社) カシオペア青年会議所

 

理事長 駒木 彬了

 

【はじめに】

2018年にカシオペア青年会議所(以下、カシオペアJC)に入会し、はや6年。初めは青年会議所の活動の意義や目的について深く考えることもありませんでした。ある時、一人の先輩に「格」というものについてのお話をいただいたのをよく覚えております。人に人格、品格があるように、家や会社にも格がある。それは一代で築けるものではなく、その地域で頑張ってきた祖先や先達の積み重ねがあってできるものだ。格があるから偉いわけではないが無くそうと思えば一瞬で無くなる。決して家の格、会社の格を落とすようなことをするなというお話をいただきました。先輩のこの言葉が、私が自分の住まう地域の事を考えるようになったきっかけです。来年、我々のカシオペアJCは創立55周年を迎えます。創立から半世紀を越え、我々は過去を見つめ直す時期に来ていると感じます。これまで先輩方が築き上げてきた歴史をしっかりと受け継ぎ、子供たちが安心して夢を描き成長できる社会を築くために、微力ながら第55代理事長に志願致しました。

 

【創立55周年にあたって】

 カシオペアJCは今年、創立55周年を迎えます。この55年という歴史はカシオペアJCのみならず、このカシオペア地域の関係諸団体と歩んだ歴史でもあります。2024年はこのような歴史を振り返り、敬愛する先輩方が築き上げ、我々に託してくれたものは何か、そして我々が未来の子どもたちに何を残したいのか、改めて深く考える機会とします。55周年記念式典においては、これまでの歩みに対する感謝と敬意を伝えられる式典となるよう活動していきます。また、先輩方は、子どもたちが誇りに思える地域を目指して、粉骨砕身の努力を積み重ねてきました。それが今日の55年の歴史となりました。その間には、会員数の低下による活動の危機や、社会に残る大規模なプロジェクトを立ち上げた時期など、様々なエピソードがあります。これらの活動の記録は、先輩方が我々に託した財産であり、今の我々の活動に多くの示唆を与えてくれます。中にはコロナ禍等の理由で残念ながら断念せざるを得なかった事業などもあります。55周年を迎えるにあたり、これらの財産を受け継ぎ、更に磨き、次世代へと繋げる事業を行って参ります。

 

【若者に政治参画の意識を】

  カシオペアJCの活動や出向経験を通じ、地方の行政職員の方々や市町議会議員の方々との対話の中で、2030代の比較的若い世代と政治の関係にもどかしい思いを抱えてきました。一般に若い世代は政治に関心が薄いと言われることがありますが、近年は興味を持つ若い世代が増えているのように感じます。昨年開催した県議会議員選挙の公開討論会では、これまであまり見かけることのなかった2030代の若い参加者も増えております。これを機と捉え今年度は、成人年齢を間近に控える高校生を対象に、議会制民主主義が我々の暮らしにどのように関わっているのか、そして個々人がどのように関わっていけばいいのかということについて、改めて考えてもらえる事業を行っていきます。若い世代が高い熱量で政治に関わり、明るい豊かな社会の構築へとつながるよう、今年度の活動を行っていきます。

 

【新たなにぎわいの創出にむけて】

打ち上げ花火事業については、これまで二戸地域の園児・児童の皆さんや先生方、そして市民の皆様のご協力の下、これまで続けることが出来ました。こちらについては例年通り実施し、郷土愛の醸成や地域の活性に向けて尽力して参ります。今年度も市民の皆様には改めてご協力をよろしくお願い致します。また、我々が先輩から受け継いだ「二戸まつり前夜祭」については、昨年度は残念ながら実施することがかないませんでした。このことについては、様々ご意見のある方もいらっしゃるかとは存じますが、当時の状況を考えると、やむにやまれぬ苦渋の決断であったことをご理解いただきたいと思います。2024年度においては、これまで先輩方が築いてこられた歴史を受け継ぎつつ、時期や会場を再度検討し、イベントに関係する団体・個人の方々と協働し、前夜祭とは別の形で、新たなにぎわいの創出に取り組んでいきたいと考えています。このようなイベントを通じて、子どもたちを含む若い世代が地域の魅力や文化に触れることで、地域への愛着や誇りを醸成する機会としていきます。さらに、イベントを通じて地域住民が協力し合い、交流を深めることで、地域の絆が強まり、より強固なコミュニティを形成する機会としていきます。

 

【結び】

 

現在、我が国は様々な課題を抱えています。これはこのカシオペア地域も例外ではなく、人口減少や都市部との格差など様々な課題があります。これらの課題を解決するヒントは、これまでカシオペアJCが積み重ねてきた歴史にあると考えています。55周年という節目の年を迎える今、カシオペア地域の歴史から学び、現代の課題に対する解決策を見出すことが私たちの使命であると考えます。敬愛してやまない先輩方がそうしてきたように、我々もまた、歴史を受け継ぎつつ新たな取り組みを行っていかなければなりません。その繰り返しが未来の子供たちに託せる、明るい豊かな社会へとつながっていくものであると確信しています。そしてこの歩みを次の60周年にしっかりとつなげるように、今年度の活動を行って参ります。